VC関連本のリスト(業界概要)

ベンチャーキャピタル関連の本をリストしました。
4つに分類しています(業界概要VCとの付き合い方成功ストーリー実務書
まずは、VC業界の概要を把握できる本です。


ベンチャーキャピタルハンドブック

ベンチャーキャピタルハンドブック


[概論]日本のベンチャー・キャピタル

[概論]日本のベンチャー・キャピタル


ザ・ベンチャーキャピタル―起業と株式公開への戦略

ザ・ベンチャーキャピタル―起業と株式公開への戦略


産業としてのベンチャーキャピタル

産業としてのベンチャーキャピタル


ベンチャーの創造なくして日本の再生はない

ベンチャーの創造なくして日本の再生はない


_

7月18日の情報収集

今日得た情報の備忘録・メモです。


■レポート・刊行物より
・"クローズド・コンピューティング"から"クラウド・コンピューティング"へ:みずほ情報総研
http://www.mizuho-ir.co.jp/column/sys080715.html
従来、企業向けシステムは、閉じた世界を作る方向で進んできた。しかし、コンシュウマー向け、企業向けという垣根がなくなってきた昨今、その世界を開かざるをえない状況にある。その傾向は、SaaSから「PaaS(Platform as a Service):パース」への動きでさらに加速しつつあるようだ。


・投機資金の流入を示唆する中国の外貨準備高の急増 | KlugView
http://www.gci-klug.jp/klugview/2008/07/15/003256.php
中国の外貨準備高は約192兆円、日本の2倍近くでダントツ一位。この増加は、貿易黒字だけでなく、投機資金流入が要因。中国はインフレ対策で金利引上げを行っているが、これが人民元上昇に繋がるため、人民元の上昇期待からの投機資金が流入している。投機資金流入による過剰流動性は、金利引上げのインフレを抑制効果を阻害するので、今後中国は投機資金流入防止に動く見込み。


・通商白書2008:経済産業省
http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2008/index.html
3つの市場創造を主導するべき。(1)「50億人の新市場」先進国10億人+新興国40億人。新興国の名目GDPは5年で2倍超に。(2)「アジア大市場」価値創造拠点として、また一大消費市場としてアジアと連携を深めるべし。(3)「持続的発展のための市場」地球的課題をビジネスチャンスへ転換。気候変動、資源、食糧、水。


・流通系マネーが急拡大、メイン電子マネーの座をめぐり競争が激化:野村創研
http://www.nri.co.jp/news/2008/080717.html
首都圏では56.2%がSuicaを、31.7%がPASMO保有し、「鉄道系マネー」が圧倒。地方では、SuicaPASMOの比率は下がり、Edyが一位。nanacoWAON等の「流通系マネー」が急速に存在感を増している。


■WEB・ブログより
・今こそ求められるフリービジネスのデザイン・スキル:CNET Japan
http://japan.cnet.com/column/yuji_mori/story/0,3800087763,20377158,00.htm
無料ビジネスは、次の6要素の複合で成り立っている。(1)無料簡易版+有料完全版、(2)広告、(3)相互補完、(4)ゼロ限界費用、(5)労働交換、(6)贈与経済。また、全ての無料ビジネスは、提供者と消費者の相対では成立しにくい関係にもう1人を加え、トライアングルにすることで成立要件を満たしている。このデザイン力がカギ。


・「ソーシャルレンディング」が日本でも開始間近:VENTURE VIEW
http://v.japan.cnet.com/news/article/story/0,2000067548,20377280,00.htm
PtoP金融のmaneoが今夏より始動。元東京三菱銀行の妹尾賢俊氏が2007年4月設立。海外で実績のあるZopaやProsperより先行。

ベンチャーキャピタルとはどういう仕事か?

私は昨年の秋に、VC業界に転職したのですが、
少しづつベンチャーキャピタルの仕事の全容が見えてきました。


ベンチャーキャピタルという職種は、いったいどういう仕事なのか?と問われれば、多くの方が持つイメージの通り、「業界動向アナリスト」であったり、「投資リスク算定士」であったり、経営コンサルタント的な仕事であるわけですが、他にも異なった側面があります。


有望な投資候補企業を見つけるには、待っているだけではダメで、ベンチャー情報サーチャー」「ネットワーカー」となって、積極的に案件を探す必要がありますし、有望なベンチャーなのに、IPO意志の無い社長に対しては、IPOという商品を売る営業マン」になり、説得をしていく必要もあるわけです。(もちろん個人的にはIPOをしないという経営判断もアリと思っていますが)


さらに、投資先企業のハンズオン支援にあたっては、時に「会計士」、時に司法書士的な仕事をしますし、「人材採用エージェント」的な仕事もあります。私などは、営業支援に力を入れてセールスレップ的な動き方をしていますね。(個人的には、この活動が最も重要と思っていますが、他の人はあまりやらないようです)


これら通常の活動に加えて、ファンド集めの際には、「投資商品を売る営業マン」となって、余剰資金のありそうな事業会社や銀行を開拓し、説得していかなければなりません。したがって、普段から、その布石を考えておく必要があります。


キャピタリストの仕事は、ざっと、こんな感じで多岐に渡っています。私のところは独立系VCなので、他VCでは、仕事のやり方が異なるかもしれません。また、キャピタリストの個性によっても、どこに力を入れているかが変わるようです。他の方々に学びながらも、自分なりの型を作っていきたいと思います。

キャピタリストのブログ一覧(ベンチャーキャピタル関連ブログ)

ベンチャーキャピタリストが書くブログをリストアップしてみました。


■インフィニティ・ベンチャーズ小林雅のBlog
http://venturecapital.typepad.jp/


■コアピープル・パートナーズ
http://www.corepeople.jp/blog/
本間真彦さんのブログです)


グロービス堀義人ブログ
http://blog.globis.co.jp/hori/


シリコンバレー日記 〜ベンチャーキャピタル(VC)より〜
http://ameblo.jp/siliconvalleydiary/


シリコンバレーの日々
http://vc.typepad.jp/weblog/


■Art of VentureCapital
http://d.hatena.ne.jp/i-masaru/


■一日生きることは、一歩進むことでありたい。
http://ganryublog.blog37.fc2.com/


■VC一夜漬blog
http://plaza.rakuten.co.jp/pef03/


■Re:Start 〜 志し高く、夢は大きく
http://ameblo.jp/consciousness/


■キャピタリストナビ【VC業界ニュース】
http://capitalistnavi-news.seesaa.net/


ベンチャーキャピタル残酷物語
http://capitalyman.blog121.fc2.com/


■ブログビジネスファンド(GMOVenturePartners松村氏)
http://blogfund.jugem.jp/


■勝屋久の日々是々(IBM Venture Capital Group)
http://v.japan.cnet.com/blog/katsuya/


■bamboot: ベンチャーキャピタル航海記
http://d.hatena.ne.jp/bamboot/
(恥ずかしながら、私のブログです)


他にも漏れているブログがありましたら、ぜひ教えてください!!
_

7月15日の情報収集

今日得た情報の備忘録・メモです。


■レポート・刊行物より
・中国:石炭資源を石油代替として活用する動き:石油天然ガス・金属鉱物資源機構
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=0807_out_m_cn_cbm.pdf&id=2037
石油高騰により、中国で石炭資源を有効利用しようという動きが本格化。コールベッドメタン(CBM)、ジメチルエーテル(DME)、石炭液化(CTL)などの開発が進む。


・モバイルソリューションの新展開:大和総研
http://www.dir.co.jp/research/report/biz-model/08071401biz-model.pdf
携帯で公式サイト以外のサイト(勝手サイト)の利用が活発化している。新たなキープレイヤー誕生の可能性あり。地域広告は未開拓市場。ここをどう取るかが勝負を決めるか?


・ブログの実態に関する調査研究:総務省情報通信政策研究所
http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/data/research/survey/telecom/2008/2008-1-02-2.pdf
国内ブログ数は約1690万サイト。内アクティブブログは300万サイト。新設ブログは40〜50万サイト/月。記事総数はそれぞれ、約13億5千万件。増加率は、4〜5千万件/月。


・「中部地域の産業戦略」:中部経済産業局
http://www.chubu.meti.go.jp/kikaku/pdf/sanngyousennryakgaiyoubann.pdf
現在、世界に類を見ないモノ作り集積地として成功している中部地方だが、コスト・品質による競争に限界を感じ、価値創造・イノベーションへの方向転換を模索。すり合わせ型から組み合わせ型産業への構造転換に対する危機感あり。需要創造型モノ作り、オープンネットワーク、人材集積を課題と位置付けている。


・本格的に離陸するインド市場と日本企業の戦略方向:野村総研
http://www.nri.co.jp/opinion/chitekishisan/2008/pdf/cs20080503.pdf
インドは中国に次ぐアジア2番目の大市場に(日本除く)。年収55〜135万円のミドルリッチ層は2015年に4400万世帯を超える。


■WEB・ブログより
FDAの改革:世迷い独り言
http://blog.m3.com/yomayoi/20080713/FDA_
FDAは、医薬品認可の通知方法を変更した。従来は、「承認可能(approvable)」「承認不可(not approvable)」だが、今後は「complete response」を通知する。その内容は、申請が現段階では許可できない理由、不足している点についての記述、承認に向けて何を行うべきかについての概説。


・"リンゴ1個2000円"の虚実、輸出で農家は救われるか?:NBonline
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080711/165190/
農産物の輸出、実際には儲からない農家が多い。青森の片山りんごは成功例。国内で規格外となったりんごを輸出することで収益確保。日本では商品価値の低い小玉リンゴが高値で売れる。


・日米間のベンチャーを取り巻く環境の違い:INSIGHT NOW!
http://www.insightnow.jp/article/1680
ある米VCの投資理論
1)VCがお金を出すのは、これはと判断したベンチャーに資金的苦労をさせない為である
2)そのため、数千万円ではなく数億円の投資が基本スタンス
3)シェアは創業者に残さないと創業者のやる気がそがれる
4)そのための方法はいろいろあるが、基本的には優先株などの割り当てに応じている


・電子新聞端末は日本に上陸するか:@IT
http://www.atmarkit.co.jp/news/200807/07/iliad.html
欧米では、電子新聞端末市場が立ち上がりつつある。欧米では新聞の個別配送制度がないので、電子端末での自動配信と相性が良い。年間購読料プラス数万円で端末を普及させる。

ベンチャーへの平均投資額は?

以前のエントリーで、「うちの会社は、1社あたり3000万円〜5億円、平均1億円の投資をしている」と書きました。他ではそうでもないようです。先日、従業員100人規模のあるVCの話を聞いたところ、投資額は普通数千万円で、どんなに多くても1億円が限度、例外的に2億円までとのことでした。うちは従業員10人前後なのですが、このVCよりは大胆に投資しています。単純に規模ではないんですね。


ちなみにあるVCとは東京中小企業投資育成です。
ここに投資実績が載っていたので、別に社名伏せなくてもいいですよね(笑)
2008年3月末で、1,704社に92,863百万円投資したとありますから、単純に平均55百万円/社というところでしょうか。


他VCのデータが無いか探してみました。
下の表は、JAICの2008年会社説明会資料の10ページを参考に、
http://www.jaic-vc.co.jp/jp/ir/pdf/settle/080527.pdf
「1社あたり投資額」を計算して、まとめたものです。
(項目名、数値の間違いを訂正しました。08.07.11)




   「日本のVCランキング」(2007年3月末、投資残高順)単位百万円

会社名 系列 年間投資額 年間投資社数 1社あたり投資額 運用ファンド総額
1 JAFCO 証券系 60,305 316 191 420,113
2 SBIホールディングス 事業会社系 117,098 152 770 341,311
3 NIF SMBC キャピタル 証券・銀行系 37,086 204 182 288,507
4 中央三井キャピタル 銀行系 76,909 28 2,747 214,000
5 JAIC 独立系 22,721 229 99 154,441
6 日興アントファクトリー 証券系 23,922 72 332 144,141
7 みずほキャピタル 銀行系 9,026 173 52 51,000
8 三菱UFJキャピタル 銀行系 7,918 155 51 33,063
9 東京海上キャピタル 生損保系 8,123 10 812 66,660
10 東京中小企業投資育成 政府系 4,708 103 46 11,590


これを見ると、1社あたりの投資額は、46〜2,747百万円まで、まちまちですねぇ。
正直、こんなにバラツクとは思いませんでした!
なぜ、こういう状態になるのでしょうか?もう少し調べてみようと思います。

バイオ燃料関係のイベント

BioFuels World 2008
バイオ燃料製造装置&材料展)
http://www.biofuels.co.jp/


上記イベントに情報収集に行ってきました。
以下、備忘録。


これまで混同していたが、バイオディーゼルと、バイオエタノールは全然別モノ。
バイオエタノールは、バイオ由来グルコースを発酵させてエタノールを取りだす。
バイオディーゼルは、バイオ由来油に触媒とメタノールを加え反応させてメチルエステルを取りだす。


廃油からバイオディーゼルを製造する装置の販売企業が5、6社出展していた。
世間の期待の割にあまり市場は大きいとは言えず、シェアNO1の装置でも累積販売数500台というオーダーにすぎない。
販売先は主に地方自治体、福祉施設運送業者、廃棄物処理業者とのこと。
廃油の回収ルートを持っているところしか顧客とならないので、市場の伸びはあまりなさそう。
CO2の排出権取引と組み合わせたビジネスモデルが模索されているようだ。


一方、バイオエタノール関連の企業の展示はごく少数。
そのうち1社は、開発した酵素を試薬として販売はしているが、
それを活用したプラントはまだ建っていないとのことであった。
日本でバイオエタノールを行っている企業は、まだ多くないのかも。


ヤンマーのブースで、木質バイオマス発電プラントが展示されていた。
廃材は最も活用されていないバイオマス資源、まだまだ活用余地はあるとのことであった。
例えば、山には剪定で切り落とした廃材がたくさん放置してあるが収集がネックで活用されていない。
建築廃材など集めてきた廃材も、燃やすだけで活用されていない。


同ヤンマーでは、バイオガスを活用した小型コージェネレーション設備も展示してあった。
食品工場、畜産施設、汚水・ごみ処理施設、温泉施設に導入されているとのこと。
廃油や廃材に比べると、応用範囲が広そうで、伸びは期待できるかも。